この世で最も低俗な「結婚できない男は12歳までにつくられる!」書評 第2部



さて、今回も筋違い甚だしい書評をお送り致します。


前回は、この本の「はじめに」のところだけを取り上げており、実は本編にはまだ入っていませんでした。


まずここで、この本の章立てを紹介しようと思います。


はじめに

第1章 “難婚”時代の到来
第2章 愛しすぎる母親が「結婚できない男」をつくる
第3章 「女性に選ばれる男」はここが違う!
第4章 12歳までに育む「結婚力」
第5章 「結婚力」を育てる家族とは?
第6章 世代交代できる男が勝つ!

おわりに


こんな感じです。章のタイトルからも分かるように自己啓発本みたいな感じですが、ここで忘れてはならないのは、この本のターゲットがあくまで「子供の親」ということです。この本に書いてあることが実践されて、今の男の子みんなが結婚力のある男性になり、結婚率も上がってどんどん素晴らしい日本人になっていくといいですね。

まあ、そのときに私たち失敗例がどう生きていけばいいのかも、もし暇があったら教えて下さい。


ではいい加減本題に入ります。


第1章では、簡単に言うとデータを挙げて「今の日本の結婚事情はこんなにヤバいよ!」という内容です。


統計によると、40年前は男性の生涯未婚率(50歳までに1回も結婚したことが無い人の割合)が1.7%だったのに対し、現在では15.9%に達しており、将来は3人に1人が「生涯独身」ということになるそうです。ちなみに女性の生涯未婚率は約7.3%とのこと。本文には書かれていませんが、昔は女性の生涯未婚率のほうが高かったようです(それでも5%以下の時代)。


ただ、筆者は容赦ありません。彼の感覚では「男の2人に1人は結婚できなくなるぞ!」と思っているらしいです。その将来がいつという表現が無いので、まあ言ったもん勝ち的な気もするのですが、まあそのダメなほうの一人に自分が入っていく(50までに未婚ということはあと20年ちょっとでで達成するわけです)と思いますので、あんまりエラそうなことも言えません。


ただ、私が気になったのは、男の未婚率は急激に上がっているのに、女の未婚率はそれほど上がっていないということです。日本の現行制度では一夫一妻ですから、普通なら未婚率は男女が比例して上がっていってもおかしくないと思うのですが、実際はそうでもありません。これはたんに「男がだらしなくなっている」という話では片付きません。恐らく考えられるのは「モテる男に対して女という『富』が集中している」ということ。

具体的に言いますと、一人の男が未婚の女と結婚、その後離婚して次に結婚する女も未婚であるということ。もちろん逆もあると思いますが、比率的にこのケースが多くないと男女の未婚率の乖離は起こり得ないのではないかと思うのです(私、数学とか統計とかよく分からないので「バカじゃねーの、○○という原因が考えられるだろ!」という意見があったら教えて下さい。でも同世代の男女の人数ってそんなに差はないですよね?)


じゃあもし筆者の言うとおり、男の2人に1人が生涯結婚できなくなり、なおかつ女性の未婚率はそれほど上昇しないという現実が来たら・・・。もうこれはギャルゲーでいうところのハーレムモード(そんなモードがあるかどうかは不明)が現実で当たり前になるということでしょうか?それこそ毎日違う女と下校したりとか、彼女候補が12人同時にいますというのも夢じゃないと。そう考えるとギャルゲーマニアはそんな夢の世界を先取りしてるということになりますね!めざましテレビの早耳トレンドNo.1どころじゃない先取り*1です。まあ仮想現実の世界ですけど。


すいません、本題に戻ります。


ではなぜ筆者が男性の未婚率が上がってしまうのか?その理由として筆者は以下のような理由を挙げています。


・女性の社会進出によって、自立(=結婚しなくても生きていける)が可能になったこと
・男の中で、女にモテようとしない(≒草食系)ヤツらがおおくなったこと
・昔は(婚前の)セックスが難しかったため、男は必死になっていたが、今は婚前セックスは当たり前で有難みが無くなったこと
・セックス以外に性欲を処理する方法が多様化(AVとか)し、敢えて女と付き合おうとしなくなったこと


まあこのあたりは誰でも想像できることなんでしょうが、筆者はそんなダメな状況にならないために、

「もはや男は相当な魅力が無ければ結婚できなくなる!そのためには小さいころからの教育が必要なんだ!」

という、本書の趣旨に沿った発想に至ったみたいです。


この章の最後にありがたい言葉があります。

社会の変化をキャッチせず、「結婚できない男なんてよほど問題があるに違いない。うちの子に限って将来そんなおとこになるはずがない」なんてのんきに構えている場合ではありません。(中略)その認識と危機感を持って子供の結婚力を鍛える努力をしておかなければ、近い将来「この子は一生独身なのかしら・・・」と切ない悩みに苦しむことになるでしょう。


ハハハ、そ、そうですね・・・。ちょっとのんきに構えすぎました。本当にすいません。


次回からは少しペースアップします。

*1:多分今はタイトル違うはず。でも、あれを毎朝見るたびに、流行って結構簡単に作れるんだなぁと思ってしまいますね。まあそんな穿った事ばっかり言ってるからダメなんですけど。