「突撃しま〜す」

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)

この漫画を読んでいて、なぜか真っ先に思い出してしまったのが、当時将棋界を震撼させたといわれる*1中原誠十六世名人と女流棋士として一時は最強とまで云われた林葉直子の不倫劇でした。
世の、特に将棋を知らない奥様方の間では、中原誠といえば今でも留守電に録音された「突撃しま〜す」の声とともに「変態なオッサン」というレッテルを貼られたままになっているのかもしれませんが、この人は将棋界の凄い人なんですよ。
まず、中原誠「十六世名人」という肩書きは、たんに16代目の名人ということではありません。1年に一度ある名人戦という最高ランクのタイトル戦で5期(つまり5回)勝たなければ「〜世名人」という称号は得られないのです*2。しかも彼は5期どころか通算15期も名人位に輝いています。こと名人というタイトルに関しては、一時7冠王*3となった羽生善治ですら4期の獲得に留まっている程です。
さらに、タイトルの「永世十段」という称号も、現在名人より位が上とされるタイトル「竜王」の前身である「十段」というタイトルを10回制覇した者しか与えられないものです。

とまあ、何で今さらこんな話なのか自分でも良く分かりませんが、将棋が別に上手くもない私が、この話が出るたびに「いや、中原誠という人は凄い人なんだよ!」と勝手に擁護しています。

Cとか全然関係なくてすいません。3月のライオンが面白かったとかどうかとかは、別の機会に。もう遅いけど。

*1:そんなに将棋界知らないけど

*2:ちなみに一世から十三世までの名人は世襲もしくは前任者からの推挙で決められており、現在のようにタイトル戦の勝者が名人位を取得する形になってからは中原含め5人しか「〜世名人はいない

*3:名人のほか、竜王棋聖・王位・王座・棋王・王将の7つ