30歳の保健体育を今更ながら読んでみた

30歳の保健体育

30歳の保健体育

まあ、いつかは出ると思っていた「童貞版恋愛指南書」なんですが、こんなもん誰が買うかよ・・・ん、なになに、帯に「脱・魔法使い」・・・すいません、買ってしまいました。今は懐かしい田中康夫前知事の脱ダム宣言を超える画期的宣言についつい・・・。

内容なんですが、この手の本にありがちな「困っている青年の元に空から天使みたいなのが降ってくる」という、極めて童貞根性的ストーリーです。大学の同級生に「モテない奴は天から女が降ってくると思ってるんだよ」とありがたいお言葉を浴びせられる人*1には最適の本といえます。

で、そのストーリーは20歳過ぎても童貞という主人公が、ちょうど今の時期、クリスマスで盛り上がるテレビ放送をみて「この寒いのに外に出てる奴なんてバカ、家の中でヌクヌクしてる俺こそ勝ち組!」という至極正論を吐いてハッピーエンド。と私の中では思っていたのですが、実際はそのあと月並みに「やっぱり彼女がほしい」となります。えっ?俺たち勝ち組でしょ?

ここまでわずか3コマ。私の人生はもうすでにここで止まっていました。作者もまさかの「えっ、そこから教えてやんないといけねーの?」という展開です。

で、この後がまた私向けのうってつけ鬱展開なんですが、彼は学生時代の同窓会に出かけます。そこで女はどうせお手つき*2だろと毒づきつつ、何とかさんという同級生の女子と知り合います。


おうおう!ちょっと待ちねぇ、そこの人。同窓会ってもんはなぁ、おなごと出会う場所なんてぇ考え、そりゃ頂けねぇ。

いいか?同窓会ってのはなぁ、

・女子から名前もまともに覚えられてない
・無理矢理ビール飲まされたりつまみを持ってこさせられる
・勇気振り絞って2次会行ってカラオケ歌っても義理の拍手すらない

っていう、そりゃあ、あんた、一言でいえば地獄だよ。
おまえさん、悪いことは言わねぇ、あそこに行くのはやめときな。

先月も隣村の吾作があそこに行ったっきり変になっちまいやがって、うわごとのように「タステケ、白い袴を着た人が・・・白い悪魔がぁ!」って繰り返すばかりだ。
ちょっと前まで村一番のアニメ視聴時間を誇ったあいつが、見る影もねぇ・・・。なぁ、もう一度だけ言っておく、同窓会なんてやめときな・・・。


あ、すいません。私のなかのバーチャル与太郎が魂の叫びをしてしまいました。同窓会アレルギーの私は、この時点でもうくじけそうでしたが、なんとか頑張ります。

で、その女の子とどうしたら上手くつき合えるかを天使みたいなのがアドバイスをしていきます。

詳しい内容は、家に帰ってから書きます。


で、続き。

若干訂正です。

お助けキャラ*3は天使ではなく「愛の女神 クピド」でした。キューピッドだとストレートすぎるということでこういう表記になったと思われます。

あと、同級生の女子は田中さんという名前です。一応最後まで見たところ下の名前は不明です。仮に正造とするとお上に直訴しちゃいそうですので、まあ田中さんということで。

それはともかくとしてですねぇ、大して友達もいないような奴の隣に「隣、いいかな?」とストン(擬音)と同級生が来るとは思えません。指南書なのにしょっぱなが幻想というのはどうなんでしょうか?
まあ、作者も「あの〜、そこまで出会いにイチャモンつける人の面倒までは見切れません・・・」と思っているでしょうから、あきらめます。


で、2、3ページ先には先方田中さんからお誘いです。要するに田中さんはかなり山田(主人公ね)に興味があったご様子。そりゃよろしいですわ。少なくとも名前を覚えられているんですからね!ちょっとしつこくてすいません。

というのも、田中さんは主人公と学生時代、同じ科学部に所属し「いつも主人公の実験を褒めてくれた」という相当レアケースな女子であることが判明。

偶然私も中学は科学部だったのですが、思い出すのは当時流行っていたペットボトルロケットを発射するという実験をしていて、女子に「何ガキみたいな遊びしてんの?」と白眼視された暗黒体験しかございません。ここまで幻想が続くと、むしろ自分の心の中に封印したはずの漆黒の扉が開きそうになって怖いです。


とにかく、第1章で一番役に立った知識、それは「三次元女はゲームとちゃうよ」ということ。2、3回のセックスで彼女が淫乱化することや、処女なのに感じるということはないとのこと。勉強になりました。


第2章からは、いよいよセックスの指南というこの本の主題(要するにこの本のメインテーマは「いかに彼女を作るか」ではなく「いい年になった男にどうやってセックステクを教えるか」ということなので、はっきり言って前述の屁理屈は無意味なんですが)です。

ですが、どうも第2章に入ると文字が、

「△∋⊃◎∨∃∽♪?堯蝓隋槇、??

と、童貞かつ第1章の内容すら実現不能に近い私には文字が解読できません。ちょっくらムドラの書を探しに行ってきますので、続きは次回。

*1:実話

*2:1回休みもしくはマイナスポイントもしくは後ろの石像までダッシュして戻ってくるもしくは・・・ってもういいですか

*3:横浜でいうところのロバート=ローズ。っていうかローズが助っ人なら最強