[ABC]童貞三重苦の巻

えーと、この前思いついたんで書きます。「なぜ童貞は苦しいのか」というのをずっと考えていたんですよ。で、私がたどり着いたのは以下の3つの理由でした。

  • 「性欲の不自由」

まあ、童貞*1=セックスをしていないということですから、性欲という人間の本能を満たすことが出来ない訳です。「そんなのオナニーでいいじゃないか」という童貞同志の意見や、「いやいや、セックスなんて案外面倒くさいぜ」という「素晴らしい方」からの啓示もあるのですが、「人間本来の活動」として、衣食住の「衣」や「住」よりも以前に行われているであろうセックスを「しない」のと「できない、したことない」というのは大きな格差がある訳です。今マスコミが何となく言っている格差問題なんてもんじゃないですよ。

  • 「後天的人間関係の欠如」

前条の「性欲の不自由」は純粋な童貞という意味でしたが、ここでの童貞とは所謂「素人童貞」も含みます。
「彼女はいるけど10年来ずっと童貞」という人や「高校生の頃、隣の若未亡人に童貞を奪われたけど、そのトラウマで彼女が出来ない」という奇特な方は別として、まあ普通は非童貞=彼女がいる、あるいはいた、ということになるでしょう。彼女ができるということは、女性に一定以上の信頼を得られる能力があるわけで、ましてセックスするともなればそのハードルは(上がり幅は人それぞれとして)上がるでしょう。つまり、童貞には家族や親戚といった先天的な強い人間関係ではない、恋愛という結びつきによって後天的に発生する人間関係を経験していないことになります。平たく言えば「女に信頼されるに値しない」とも言えるでしょう。
正直自分はこれを強く感じています。別に彼女になるとは思えないであろう普通の女性に対しても「あぁ、恐らくこの人は無人島で二人きりになっても俺を頼っては来ないだろう」というのは極端ですが、「生物学上での『男』とは見られていないのであろう」という感情を抱いてしまうのです。

  • 「社会的立場の喪失に対する恐怖」

ここではさらに一歩踏み込んで、結婚という観点から考えます。私は今20代中盤なんですが、まあ童貞(素人童貞、略してスドー)です。もうこの年で童貞というだけで世間では許されない存在ですが、今まではそれでも結婚(=子孫を残す*2という生物である以上の義務を果たす)という概念からはまだ遠い存在でした。しかし、いくら晩婚化が進んでいる現代とはいえ、25歳を過ぎても結婚できないまでは全然許されますが、それ以前の段階すら達成していないのはさすがに・・・と思われても仕方ありません。
私は一応会社勤めしているんですが、2,3年後輩の、しかも結構童顔の後輩にすでに2人子供がいるんですよ。その彼は、私が「昨日はメイショウサムソンで1万スッたよ」とか言っている隣で、10歳も上の社員と「今度七五三なんですよ〜」とか言っている訳です。もしその社員に私が叱ることがあったとして*3、「お前、社会人として恥ずかしくねーのかよ」というありふれた言葉を吐いたとしても「あなたこそ、そのお年で童貞なんて恥ずかしくないんですか」と口では言わないにせよ、そう周りから思われても何も言い返せないのです。だって、生物としての義務を己の怠惰によって逃避しているんですから、どの時代でも卑下されて当然なんです。

そりゃ私も「童貞で何が悪い!童貞でしか楽しめないことだってある!!」と言いたいですよ。でも、上記3か条の苦しみが年を追うごとに強くなっていくんです。

ヤラミソ(ヤラずに三十路、今適当に考えた)で魔法が使えるようになると思っている皆さん、その魔法は「声はやまびこになって虚しく響いた」の効果しか出ないパルプンテかもしれませんよ。
「童貞で何が悪い・・・・何が悪い・・・何がわる・・・なにが・・なに・・・」

*1:ここでの童貞は素人童貞を除く

*2:別に結婚しなくても子孫は残せますが

*3:私が最低の下っ端なので、叱ることは無いんですが